留学生の就職支援のための「特定活動」についてのガイドライン

行政書士事務所 オネスティ
行政書士・入管申請取次行政書士
小川 朋子
Tel : 0154-65-1763
e-Mail : honesty_g_k@ivory.plala.or.jp

国際化の世の中、日本の大学に留学する外国人はますます増えるものと思われます。

日本の大学・大学院を卒業する留学生が増えれば、そのまま日本で就職したいと望む外国人留学生も多くなることでしょう。

ところが、外国人留学生の就職には、従来、ある在留資格上のハードルがありました。

化学を専攻した留学生が研究者として就職するというような場合はよいのですが、日本の大学を卒業した、あるいは日本語能力が高いというだけでは、それだけで認められる在留資格はありません。

日本語能力を生かした仕事をするとして、通訳・翻訳の役割を担う職員として日本で仕事をする場合の在留資格は基本的に「技術・人文知識・国際業務」ですが、その場合には、語学力を生かした業務と直接関係のない他の業務に従事することはできません。

例えば、ホテルに就職したとしても、レストランの給仕や荷物運びが実際上の主な仕事であれば問題があります。「技術・人文知識・国際業務」は専門性を根拠に就労を認める資格なので、この点の区別は明確にすることが求められます。

そこで2019年5月30日から制度が改められ、留学して日本語を専攻した外国人が就くことのできる業務内容が拡大されることになりました。

これは、一定の要件を満たす日本の大学・大学院を卒業した外国人に「特定活動」(本邦大学卒業者)という在留資格を認め、一般的なサービス業務や製造業務などの専門性のない現業業務に従事することができるようにするというものです。

制度の意義としては、日本語能力の高い日本語を専攻した外国人従業員が、業務内容や双方の言語を理解できる者として、何らかの在留資格により現業業務従事している日本語能力の十分ではない外国人従業員と日本の雇用者・日本人職員との間をとりもつ存在になると期待されています。

在留資格「特定活動」(本邦大学卒業者)が認められるための要件

① 日本の四年制大学・大学院を卒業・修了していること
② 日本語能力の面で次のいずれかに当てはまること
(ア) 日本語能力試験N1
(イ) BJTビジネス日本語能力テストで480点以上
(ウ) 大学又は大学院において「日本語」を専攻して大学を卒業している
※ 外国の大学・大学院において日本語を専攻した場合も含まれるが、その場合は併せて日本の大学・大学院を卒業・修了していることが必要
③ 日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けること

注意が必要なのは、この制度においても、無条件に現業業務をすることが認められるわけではないという点です。

例えば、店舗や客室の清掃にのみ従事することや、レストランで皿洗いにのみ従事することはできません。

工場の生産ラインにおいて、他の外国人を指導することや指示を伝える仕事をしながら、自分も生産ラインで作業に当たることはできますが、もっぱら生産ラインで指示された作業に当たることはできません。また、風俗関係業務に就くこともできません。

このような制約はありますが、従前に比べると外国人留学生にとって日本での就職先の幅は格段に広がったと言えます。

また、雇用する立場からは、日本語能力の高い外国人を雇用するという選択がより現実的なものになったと言えるでしょう。

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